エンジンオイルの購入・交換
このページではエンジンオイルの用途やグレード等について説明します。
エンジンオイルとは
エンジン内部の部品(ピストンやシャフト等)が滑らかに動くようにするための潤滑油です。
ですが、潤滑油以外にも次のような役割があります。
- エンジン内部の清浄
- エンジン内部の冷却
- エンジン内部の密封
順番に説明します。
エンジン内部の清浄(エンジンオイルが黒くなる理由)
エンジンを稼働させていると、ガソリンが燃焼することによってスラッジという汚れがエンジン内部に蓄積していきます。
エンジンオイルはこの汚れを吸着して黒く変色していきます。
エンジンオイルが汚れているということはエンジン内部がキレイになっている証拠です。
エンジン内部の冷却
ガソリンの燃焼やパーツの摩擦などで生じた熱を冷却する役割です。
エンジン内部の密封
長距離を走った車はエンジンパーツの間に隙間ができます。
この隙間のせいでエンジンパワーが上手く伝わらなかったりします。
粘度の高いエンジンオイルをいれることで隙間を埋める密封剤の役割を果たします。
エンジンオイルの種類
エンジンオイルは粘度とグレードによって種類が分かれます。
粘度
たとえば、「5W-30」という表記ならWinter(冬)の粘度は5、高温時の粘度は30となります。
数字が小さいほど粘度が低くてサラサラとしたオイルになります。
基本的には数字が小さいほど始動性が良いので優れています。
ですが、タクシーのような走行距離の長い車の場合は数字が大きい(ネットリしている)ほうが密封性の観点で良いとされています。
一般的な自動車用エンジンオイルは5W-30です。
グレード
ガソリンエンジン用のオイルには頭に「S」がつき、ディーゼルエンジン用オイルは頭に「C」がつきます。
その後ろにつくアルファベットがAから順に大きくなるに従って、グレードの高いオイルになります。
グレードが高いほど、油の持ちが良くなります。
一般的なオイルは「SL」「SM」「SN」「SP」の4種類です。
エンジンによってグレードを表す規格が異なりますが、ここでは日本国内で最も有名なAPI規格に絞って説明しています。
タクシー会社のエンジンオイル
タクシー一台に入れるエンジンオイルは4、5Lです。
タクシー会社ではたくさんのエンジンオイルを使うため、
200Lのドラム缶にエンジンオイルを入れて倉庫に常備しています。
ちなみに当社で使っているのは4サイクルLPGエンジンオイルの「10W-30」でした。
タクシー会社のエンジンオイルの交換
当社では宇田川株式会社(0297-82-3928)に依頼しています。
宮本さんでないと交換できないので、偶数あるいは奇数の日と指定しています。
倉庫左の青い缶がエンジンオイル
エンジンオイルがなくなって空になったドラム缶は廃油缶として利用します。
黒くなったエンジンオイルを入れる缶です。
いっぱいになったら廃油業者に引き取ってもらいます。
コラム:エンジンオイルにサラダ油は使えるの?
実際に試した方曰く「時速80キロで20分程度走ったら異音がしたので一旦止めたら、再始動できなくなった。ちなみに、排気ガスは天ぷらの香りがする。」とのことです。
緊急時に使うのはともかく、常用はおすすめしません。
コラム:なぜサラダ油はダメだったの?
エンジンオイルには添加剤が含まれていて、エンジン内部の洗浄や冷却、密封といった役割は添加剤の働きによるものです。
サラダ油には添加剤が含まれていないのでエンジンオイルとしての性能を十分に果たせなかったわけです。