音圧感度・インピーダンス・ドライバー
イヤホンには音量に関する2つのスペックが存在する
イヤホンから出る音の大きさは、
・音圧感度 dB / mW
・インピーダンス Ω(オーム)
の2つによって決まります。
音圧感度
音圧感度とは、1mWの音をPCからイヤホンに入力したとき、
イヤホンから出る音圧(=再生音の強さ・大きさ)です。
音圧(Pa)は、音波の波の縦幅の大きさです。
一般的な音圧感度は90 – 110dBです。
インピーダンス
インピーダンスとは電気抵抗のことであり、
Z(インピーダンス) = V / I で表されます。
一般的なヘッドホンのインピーダンスは 16 – 60Ωです。
同じ音量でもイヤホンによって聞こえる音の大きさが違う理由
インピーダンスの項目で述べたように、Z = V / I なので、
音圧Vが一定の場合、インピーダンスの値が大きいほど電流が減って音量が小さくなります。
これがイヤホンによって音量が異なる理由です。
イヤホンにはもう一つスペックがある
イヤホンにはドライバーが内蔵されています。
ドライバーは
・振動版
・コイル
・マグネット
3つで構成されています。
コイルに電流が流れると磁場を生成し、コイルの近くに配置されたマグネットが動きます。
マグネットが振動版にあたると、振動版が振動して音を出します。
イヤホンよりもスピーカーの方が繊細な音が出る理由
スピーカーはイヤホンよりも大きなドライバー(振動板)を使っているため、
イヤホンよりも繊細な音を出せるし、広い音域をカバーすることができます。
イヤホンよりもスピーカーの方が低音で迫力のある音が出る理由
また、スピーカーはイヤホンよりも出力が高くて、最大音圧も大きいです。
低音のような波長の長い音は、1秒間あたりの音圧の動きがゆるやかなので、
最大音圧を高くすることで、より明瞭に再生することができます。
ドライバーの種類
・ダイナミックドライバー
・バランスドアーマチュアドライバー
・平面駆動ドライバー
ダイナミックドライバーと平面駆動ドライバーの違い
ダイナミックドライバーは一般的なドライバーであり、低音の再生が得意です。
振動版を円形にすることで、音の違いを表現します。
(木琴が気の長さで叩かれた時の音の違いを出すのと同じです)
これに対し、平面駆動ドライバーは平坦で広い面積の振動版を使用しています。
振動版の周囲のマグネットの強さを各所で変えることにより、音の違いを表現します。
従来のダイナミックドライバーは振動版の端っこの高音域の部分でゆがみが生じていましたが、
平面駆動ドライバーはよりクリアで正確に高音域の表現をすることができるようになりました。
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